健康になろう
薬を使わない統合失調症治療
ご無沙汰しております。更新が滞っておりますが、無事に生存しております。ぼちぼち、更新を再開しようと考えております。こちらは、教科書に載せたいケース。
ナカムラクリニックさまのサイトで、統合失調症を薬をつかわず、CBDオイルやバレリアンなどを併用して改善したケースを掲載されています。
統合失調症の症状の一つの「声が聞こえる」と、霊媒体質の「自分でない何者かに憑霊されたり意識や性格がハイジャックされる」は通じるものがあると思います。こちらのケースは、霊媒体質の方にも通用するのではないかと思われ。
ナカムラクリニック様より。処方の個所を太字にしてます。
薬を使わない統合失調症治療
https://note.com/nakamuraclinic/n/nbb0896d60266
(途中から転載)
精神科通院歴のない人で、抑うつが主訴の患者は当院でもずいぶんたくさん見てきた。しかし、初発の統合失調症患者の対応をしたのは、以下の症例が初めてだった。
40代の女性。「前に勤めていた会社は、いじめを受けて退職しました。今新しい職場に就職しましたが、そこでもパワハラみたいな嫌がらせを受けています。わざと失敗するようにさせたり、陰口を言われたりしています。やめようかと思っています。ただ、頭の働きが鈍っているようにも感じます。記憶力とか理解力が落ちています。それは頭の中で声がするからです。『死ねばいいのに』とか。夜もよく眠れません」
(中略)
食生活を改善指導し、有機ゲルマニウムとナイアシンの服用を勧めた。
2週間後。
「よく眠れるようになりました。ただ、頭の中がモヤモヤするような、不安感があります。自分の中が分裂するようで、考えがまとまりません。感覚としては、自分の中のあちこちに複数の自分がいるようです。ふと、そういう自分が怖くなり、怖くなるととにかくあせるような。仕事はやめることにしました。頭の中の声をどうにかしないと働けないと思って。症状が前と比べてどうかって?前を10だとすると、今は8ぐらいです」
ホッファーの影響だろう、「統合失調症にはナイアシン」というのが定番のようになっているが、ナイアシンが著効する症例はそれほど多くないと感じている。逆で、「ナイアシンが著効する統合失調症」というのは、実際には「ビタミンB3欠乏による精神錯乱」ではないか、という気もする。
症状はそれほど軽減してないが、病識がはっきりしてきたのはいい。まず、病気の自覚を持つこと。でないと、何を治すのかもわからない。
不安感の軽減を期してバレリアン、メチレーション回路の改善を狙ってメチルガードプラス(Thorne Research社のサプリ)を勧めた。
2週間後。
「不安感はありますが、不安を感じる頻度は減りました。ただ、やはり考えがまとまりません。自分の中に、いろいろな自分がいます。
バレリアン、効きました。これを飲むと、ぴたりと妄想が止まります。でも時間が経つと、また始まります」妄想への効果を期待してCBDオイル、脂溶性ビタミンの補給として、タラの肝油を勧めた。
2週間後。
「調子のいいとき、悪いときの波があります。声が聞こえなくなるというより、『聞かないぞ』と意識できる感じですね。そういうことが自分の意思でできるようになってきました。でも調子が悪いときはそういうこともできませんが。
なんというか、首から下は元気、という感じです。頭の中、自分の中の分裂。そこだけが問題です。首から下の体は、ばっちりです。
CBDオイルは効いています。口に含んだ瞬間から効きます。おかしなことを言うようですが、バレリアンとはまた別の効き方をしているようです。バレリアンで左側の声が消えて、CBDオイルで右側の声が消えます。マンガみたいなことを言ってると思われるかもしれませんが、本当にそういう体感です。どちらを飲むかで、声の消える場所が違います。
今まで無理に自分を鼓舞して気持ちを保ってきました。そうやって頑張って会社勤めして、人に合わせてきました。でもCBDオイルを飲むと、そういう緊張がなくなります。『自分のままでいていいんだ』と思えます。
先生のブログ、読みましたよ。ヤマブシタケ、ルンブロキナーゼ、甲状腺に効くハーブ。そういうのも統合失調症に効くって書いてありましたね。私にも効きますか?」
はっきり効いている。声に張りがあって、何より笑顔がある。統合失調症患者には、笑顔はないものである(ただし空笑はあり得る)。僕のブログを読んだという。このあたりにも知的機能の改善が見て取れる。
統合失調症にはヤマブシタケが著効することがある。腸へのアプローチとして、ルンブロキナーゼもいい。腸内にバイオフィルムを形成するカンジダや連鎖球菌が繁殖していれば、それが炎症原として統合失調症の増悪原因になっている可能性は充分考えられる(統合失調症=脳の炎症=腸の炎症なので)。また、以前採血した検査結果によると、この人のFT3は2.43 pg/mlと正常範囲内低めだった。統合失調症患者は甲状腺機能が低下していることが多いものである。
『統合失調症と甲状腺機能低下との関連』
https://link.springer.com/article/10.1007/s12026-018-9030-7
ご希望通り、ヤマブシタケ、ルンブロキナーゼ、Thyrocsin(Thorne Research社のサプリ)をお出しした。
2週間後。
「すごく調子いいです。声は聞こえます。なくなったわけではありません。でも、なんというか、たとえば『死ねばいいのに』みたいな声よりも、自分の声のほうが強いという感じです。以前は声を相手に会話したり、声の内容を否定したり肯定したりして躍起になっていたんですが、そういうことをやめました。否定も肯定もせず、無視してます。
俯瞰できるようになった、という感じです。妄想っぽい気分になることは今もあります。でも、『ああ、またハマってるな』って感じで、自分を客観的に見れるようになりました。妄想にとらわれて衝動的になる、というのはもうありません。
何が効いたんでしょうか、わかりません。ただ、変な話ですけど、CBDオイルとバレリアンは効かなくなってきました。それは、症状が改善した証拠なのかなと思います。以前は、飲んだ瞬間に効果を実感しました。でも今は、その効果を感じようにも、症状自体が鎮火しているので、効果を感じられない、という具合です。
漠然とした恐怖感、不安感みたいなのはまだあります。でも、そろそろ就活しようかと思っています。サプリ代くらいは自分で稼ぎたいなと思って(笑)」
完全回復とまでは言えないが、ほぼ寛解したと言っていいだろう。
「薬を使うことなく、統合失調症が治った」
抗精神病薬を使えば一瞬で症状が治っただろうが、薬が一生手放せなくなる。薬の副作用によって、失うものも大きい。薬を使うことなく、社会復帰可能なまでに回復した症例を持った経験は、患者にとってもうれしいことだろうが、何より僕にとっての財産になった。
こういう症例をこれからも積み重ねていきたい。精神疾患の初発患者に薬を出した勤務医時代の苦い記憶を消すには、それしかないと思う。
転載以上
「CBDオイルは効いています。口に含んだ瞬間から効きます。おかしなことを言うようですが、バレリアンとはまた別の効き方をしているようです。バレリアンで左側の声が消えて、CBDオイルで右側の声が消えます」
ここ、興味深いですね。
もしかして、外から来る声と、内から来る声のレセプターは、右脳と左脳にわかれるのだろうか。