プルトニウムのケース
※会報で紹介されたケースです。
M.N
女性 10歳
生年月日:1993年11月11日
出生体重:2974グラム。
現在:132センチ。25キロ。
主訴
恐怖心が強い。夜眠りにくい。しがみつく。外からのアタックが怖い。(ボール、雷雨、音、事件)
今まで受けた治療
小児針、灸、
飲んだ薬
解熱剤、下痢止め、風邪薬、咳にステロイドらしきもの、
健康状態:
目が充血する。鼻が詰まる。爪をかむ。肝臓が腫れていると言われる。朝からトイレに行かない。尿が少ない。カンサリスが効いた。おりもの少しあり。体は冷たい。
妊娠中の状況:
つわりが酷かった。かわいいと思ったことがなかった。これでいいのかと不安だった。夫も若かったので、妊婦が無理をしても気にとめなかった。
出産状況:
破水後は安産。子宮を柔らかくする薬を使用。
発育状態:粉ミルクのみ。小さかった。そのほかは普通。
生後タオルをもち指をすっていた。その後、指の皮をくいちぎり、次は唇の皮を引っ張る。手と髪にふれないと不安な様子。父か母が横につかないと眠れない。弟ではだめ。
2003年10月~2004年1月まで髪を指に巻き付けては引き抜くというのを繰り返していた。今はやめて髪が生えてきているが又するのでは?
予防接種
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、ハシカ、日本脳炎、インフルエンザ、水疱瘡、
子どものかかる病気:水疱瘡、風疹
事故
左手小指関節を2針塗っている。リクライニング式の椅子に挟まれた。
家系:
母:甲状腺機能昂進
父:被爆2世
母の母:甲状腺機能昂進
母の父:糖尿病
父の母:広島にて被爆 、高血圧
父の父:長崎にて被爆(兄弟がこのとき亡くなっている)
弟が2人。上とは仲悪い。
好き
果物、夏、暑い、早朝、夜、山、海、運動、太陽、
嫌い
ピーマン、冬、寒い、きつい服、雷、
就寝時間:11時
起床時間:7時、土日は6時
ショック、病歴:
1歳半;阪神大震災
2歳頃:火事を見た。パニック。2歳までに予防接種を終了。
8歳まで、いろんな薬をのんだ。意味不明の湿疹あり。(透明な湿疹)膣炎あり。
恐怖:火事、地震、煙、おこっている声、オバケ、孤独、入院。喧嘩や怖いニュースを見ると青ざめる。被害者と自分と同一視してしまう。
性格:活発、運動が大好き、落ち着きがない、恐がり、水が駄目だったが、今は平気。家の前に温水プールが出来たので毎日行っている。楽観的。音楽の影響は受けない。物覚えが悪い。時によっててきぱきできる。
ストレス:友達とのトラブル。宿題。思い道理に行かない。
相談会追記事項
外部や他人との境目がなく、影響を受けやすい。外部からのアタックや摩擦を怖がるし絶えられない。友達の誘いをことわれない。飛んでくるボールをおそれる。水が怖かった。でも、今は平気。家の前に温水プールが出来たので、毎日通っている。
お母様が、キットなどを購入しており、セミナーにも参加している。子ども達にあげたが、下の子は効くが、この子にはどれがヒットしたのか、どれがあうのかわからない。ただし、カンサリスが効いた。レメデイーをあげる前は、母と子に境界線があった。前世は敵同士だったのでは?(母:冗談ぽく)下の子は予防接種を全く受けさせていない。(めんどくさかったため)でもこの子には全て受けさせた。キットのレメデイーを飲むまえは、母子に溝があり、すり寄ってこなかった。
レメデイーをあげてから母子の境界線がなくなり、お互いにすり寄ってくるようになった。
考えていることを言葉にして表現するのが苦手。そのため何を考えているのか把握できないところがある。何ヶ月もたってから、わかったりするので、イライラしたりした。阪神大震災の時、いつも寝る布団にいくら言っても寝なかった。地震がおこって、いつも寝ている布団の上に、ガラスコップや食器がなだれ落ちた。どうしても、なつかない人がいた。でもこの人は後になって、良くない人だとわかった。 生まれたとき、お父さんがどんな服を着ていて、お医者さんや、部屋の様子など克明に覚えている。生まれて4日間は入院させ、母親は退院した。このときのことを、レメデイーを飲ませた後、泣きながら責めた。
印象:小柄。日に焼けていて見た目は健康そう。ただし、目元に恐怖が凝固している。質問しても恥ずかしがり、笑いながら、わかんないといって、要を得ない。
処方
朝 オリジナルサポートレメデイー (燐:Phos、ルビー:Ruby 6cのコンビネーション)×一ビン
昼1 Ameth 6c×1ビン (アメジスト:恐怖心がある。脳サポートとして)
昼2 Ameth 10M×3日
夕 サポートNoh×1ビン
夜1 Stram MM×3日 (ストロモニウム:眠れない。恐怖心が強い。)
Stram 10M×3日
Stram 1M×3日
Stram 200c×1日
Stram 30c×1日
Stram 6c×1日
7日あけて
夜2 Syph MM×2日 (スフィライナム:梅毒マヤズム。恐怖と不安の根元)
Syph 50C×2日
Syph 10M×2日
Syph 1M×1日
Syph 200c×1日
Syph 30c×1日
処方後の経過
6月3日
レメデイーを取った翌朝下痢になった。寝付きが早くなりよくなった。下痢は少しましになったが、おならがでる。ぶつくさ文句をいうようになった。
メールにて 6月4日 クライアントのお母様
おはようございます。今回の小6女児事件ですが(小学生が同級生を学校で殺傷する事件があった)…以前のMでしたらMは、 たぶんあの事件を見聞きしたら体調と心が病んでいたと思いますが 今のMは『アホヤ』と笑い飛ばしています 昔 池田小事件の時 先日、先生に言われたように 自分と事件被害者との境目がなく トラウマチックになり 学校を休んでしまいました… 今のMを見ていると 強くなってきているようで嬉しいです ありがとうございます(^O^)
メールにて 6月7日 クライアントのお母様
こんばんわ…Mですが 下痢は止まったみたいです 昨日 キックベースボールだったのですが 反応の悪い一日でした 今まで過敏だったのが 反動のように 線がつながっていませんでした バリュータカーブを山ほど入れてやろうかと思ったぐらいです(笑)顔の表情ですが 目だけがギョロッとしています 恐怖におののいたような…Stramですかね…今 Stramの1Mに入ったとこです Stramの一つ前ぐらいから 下痢が止まったみたいです 結局 6月1日から取り始めて 3~4日で止まりました(他のレメディーは出された物以外取っていません) が 最初はお腹をかかえて 『お腹痛い痛い』と言いながら トイレで下痢ってました 寝付きは驚くほど いいです やはりわりとずっと眠いみたいです そして 一人で布団に入り寝ています ママの事を待っていられないほど 眠くて寝ています 今のMはバッチリはまっているようです そして母は やっぱりホメオパスになりたいと つのってきました 母も出されたレメディーハマッテます
メールにて 6月23日 クライアントのお母様
Mは 着々といい感じだと思います 夜は7日あけたあとに進み 今 Syph10Mです 夜7日あけている時 ものすごく攻撃的な状態とバリュータカーブの状態との差が激しく … でも表情は穏やか… という特異な状態になってました。 下痢はまたまたスタートしているようです 甘えてくるわりには スッと寝入ります 母子ともに 整骨院でみてもらうと 恐ろしいほど 今までのを出しているらしく … 普通は出ないだろうというぐらいに 日替わりで あちこちからSOSを出しているようです 夫婦で夜中 跳び起きてます 目には見えてはいけない気配を感じて… 今まではMがこういう気配を感じて たんやなあ …と 痛感… 親戚に年忌が回ってないか調べて墓参り行ってきます
返事
お墓参りにアーセニカムを持っていくといいですよ。同期のホメオパスが、アーセニカムを水バケツに入れ、お墓にかけてあげたら、「ありがとう」という、この世のものでないであろう人の声で言われたことがあったそうです。この世にしがみついている人を安楽死させるレメデイーですしね。この世の未練にしがみついている人にもいいのかもしれません。次はプルトニウムという、重いレメデイーを考えています。プルトニウムは、滅多に使われないのですが、霊的なアタックを受けた人や、幽体離脱なんかする人によく、恐怖をもち、世界が破壊されるという幻想を持っているというキーワードがあります。3代前に、実際に世界が破壊される原爆を体験していますし、こちらもMちゃんに適合すると思います。どんどん変化してゆきますので根気強く見守ってください。
クライアントのお母様
ありがとうございます…ひとつひとつ紐が解けて行く不思議に感動してます … ますます 辛かった過去 前世に愛おしさを感じます これからもよろしくお願いします
7月27日 2回目 相談会
強くなった。自分と他人との境界線ができてきた。やっと友達と喧嘩ができるようになった。良い意味で友達とぶつかることが出来ている。
かつては、隣の子が給食で牛乳をこぼすと、自分も牛乳をこぼしていたし、友達の誘いを断れず、母親に叱られることを選んでいた。
今は、友達の誘いを断って、家で母親のそばで宿題をしている。
下痢が続いていたが、今は大量の尿が頻繁にでている。飛んでくるボールも怖くなくなった。
夜のレメデイーをあまり好まず、その代わりNohサポートを好んで飲んでいた。
バリュータ的(母曰く)なところ、ぼーっとしたりするところがある。
霊媒体質的なところは、変わらずある。
気が悪い場所や、ホテルはやはりイヤがるし、何かいるらしいのがわかる。家系的なものかもしれない。
この子の弟も、おじちゃんがいると言って、天井を指さしたこともあった。
今すんでいる所は都会の川縁であるが、昔はここに遊郭があった。
遊女が逃げられないような構造になっているところに火事がおこり、出入り口である木戸を早々と閉めてしまったため、遊女達が逃げ切れず、折重なって多くの遊女が亡くなったという。
ちなみに以前、実家の仏壇が、買ったその日に燃えたことがあった。
処方
随時 Ars 10M×1ビン(霊障のあるときに)
朝 Phos 6c×1ビン(境界線がない。外部と自分の殻を作るために)
昼 サポート(Noh-koh)×1ビン 脳と甲状腺のサポートレメデイー
夕1 Moonstone 6c×1ビン(ムーンストーン:プルトニウムのサポートとして。腎臓のサポート)
夜1 Moonstone 10M×3日(ムーンストーン:母子に関する出産時、出産後のトラウマ)
2日あけて
夜2 Pluton MM×5日(プルトニウム:おそらくは家系と本人のカルマ。恐怖。霊媒体質)
Pluton 50M×5日
Pluton 10M×5日
Pluton 1M×2日
Pluton 200c×2日
Pluton 30c×2日
メールにて 8月4日 クライアントのお母様
順調にすすんでいます コレだっ といって 目立った状態は現れませんが。ただ 熱いオシッコの量と回数は増えてます バリュータチックな様子が減ってきました 言いたい事を適切に表し それが鋭くなってます
堀田
プルトニウムに対して、特に目立った反応がないとのこと、うれしく思います。ほっとしました。恐怖を持つ人は腎臓が固くなってしまい尿の出が悪くなるそうですが、尿がでているのは、いい傾向ですね。何か変化がありましたらご連絡ください。
8月7日 午前 センターにお電話あり
熱が39度まで上がった。
昨日(広島原爆忌念日)はおじいさんから原爆の話を聞いたり、原爆記念の特集をみたりした。今プルトニウムの50mをのんでいるところだった。今日は午前中キックベースの練習にいっていたが、骨が痛かったのと、熱い尿がでていた。頭が痛いというので、額に手をおいてみたら驚くほど熱かった。キットのレメデイーが効かなかったら、Plutonを50Mを20分おきに3回、10Mを20分おきに3回、1Mを20分おきに2回、200Cを20分おきに2回、30Cを20分おきに2回投与して下降してもらうように指示。
8月7日
19:00 グズグズいいはじて眠りにくくなった。
19:50 40・5度に上がったのでPluton入れ始める
Plutonの2粒目から爆睡し レメディーを入れると目だけ開けて また すぐ寝る。
いったん39度におちる。
8月8日
19:00 また40度に上がり40.4度まで上がった。Bellは反応がなかった。
いつもなら柑橘類のジュースをほしがるのに水しかほしがらない。大量の尿が出る。
テキストをみるとGeLに付合している。Gelに変える。Gel2粒目にスコンと寝た。
8月9日(長崎原爆忌念日)
早朝に熱が下がり、36.8度におさまった。
8月10日
ご両親が、自身の相談会のためセンターに来られる。
熱が下がってからカイロプラクテックにいったら、ゆがみが全くないといわれたとのこと。
<考察>
Plutonは、言うまでもなくギリシア神話の冥界の主宰神であり、太陽系でもっとも太陽から遠く離れた冥王星の主宰神でもある。象意は死と再生であり、破壊と創世であり、最後の審判である。
レメデイーとしてのPlutonは世界が燃える、地球が破壊されるという夢や妄想をもつといわれている。実際に世界が燃え破壊されたのが原爆であった。これによって日本の敗北が決定したと同時に、16世紀のヨーロッパから始まった植民地争奪の時代も終わり、冷戦という核兵器の監視を受けながらの時代がはじまった。核兵器とPlutonの関係はいうまでもない。
Plutonは暗黒の冥界とも深く関わっている。あちらの世界に感応する人々のレメデイーはPhosがあるが、Phosは軽く、Plutonは重い。実際にPlutonは重い原子である。
クライアントのお母様は、去年ホメオパシーをしり、自身の甲状腺の疾患やトラウマのために秋頃にセンターに通うつもりでいたが、何となくずるずると伸びに伸び、結局初診が今年の6月になった。
大阪センターで特別に由比学長の相談会をしており、それに応募したのだった。偶然に、その日がたまたま私の担当する火曜日だった。娘も一緒に見て欲しいとのことで、同日の火曜日の私の所に予約が入ったのだった。
人間は貴賤を問わず祖父母は普通は4人である。原爆では沢山の方が亡くなった。
が、日本の総人口や世界の総人口からみると、核戦争を体験し生き延びた人は、ごく少ない。その少ない確率で、祖父母のうち2人までが原爆を体験しており、これは尋常でないと思う。しかも、この二人は別々の場所で被爆しており、戦後知り合って結婚したのだ。
私は初診の段階から、家系が原爆と関わっていることから、初診の処方が効いているなら、次はPultonを必ず出すつもりだった。
大阪センターのホメオパスは皆、よい意味で常識的で、いくら原爆と関わっているからと言って、恐怖心が強いとは言え、10歳の子どもに、ブルービングをおそれずPultonをMMなどの高いポーテンシーを出す無謀なホメオパスは、おそらく私だけだと思う。
その私の所に、偶然にクライアントが入ったのだった。そして、2回目の相談会は予定で行くと7月の上旬のはずだったのが、これまた伸びに伸び、偶然にPlutonを8月の頭から飲むことになり、偶然に広島、長崎の原爆投下された時期に、Plutonを飲むことになった。
広島の日に聞いたおじいさんのお話やテレビでの特集などからスイッチが入ったのだろう。翌日に熱が劇的に上がり、長崎の当日に熱がさがった。この子は、この時期にPlutonを飲むためにセンターに来たのだろう。そして治る気のある子だったのだ。
センターには、曜日ごとに異なったホメオパスが詰めている。曜日の選択はクライアントにあるのだが、曜日によって疾患が偏っている傾向がある。
例えば、アトピーのクライアントは何故か水曜日に固まる。水曜の担当のホメオパスは、自身アトピーの経験があるのである。
偶然に見えるようなホメオパスとの邂逅だが、実はクライアントが自分にあったホメオパスを無意識に選んでいるのだろう。疾患がカルマの顕現された事象なら、疾患の消失はカルマの浄化とみてよいとおもう。
レメデイーによって家系のカルマも浄化できるのだということが実感され、ミネラルからカルマまでカバーできるホメオパシーに、改めて感慨を深くした。
その後、膀胱炎の症状が出た(尿に関する昔の症状)。カンサリスで対応した。
以上