王だけが治せる病
一時期英国史が好きで、エリザベス朝前後の英国歴史を気軽に泳いでた時期があったのだけど、ホメオパシーが認知された国だけあって、この国の根っこが、オカルトなんだということが、よくわかった。魔女の社交界なんかもあるらしいね。
エリザベス一世のころ、王が治せる病気というのがあって、それは、瘰癧(頸部リンパ節の結核)だったと思う。
王さまに触ってらう、手かざししてもらうと治るという伝承があって、特別な日に、王様が待ちに出て、患者の患部をなでる風習があったらしい。
ヘンリー8世の娘エリザベスは、エリザベス1世として王位につくのだけど、やはり、この役目を果たしてたらしい。
水たらいとナプキンをもtった大貴族の重臣を控えさせて、病人を患部をなでたりしていた。
やってくるひとの数が多くて、つかれしまって大変だったときもあるらしい。
王=金ゴールドなのね。
星でいうと太陽に当たる。
ホメオで金のレメディがーある。
関連があるのかなあ、と調べたけど、ホメオで、、金のレメディーたち、
・Aur-mオーラムメット 金
・Aur-Arsオーラムアース ヒ酸化金
・Aur-murオーラムミュア 塩化金
などのシリーズをみていくと、
ほとんどが、腺、の問題にいいかんじ。
金にかぎらず重金属は、梅毒気質、結核気質にいいものがおおい。
王さまの、なでなでで、効果があったのかはわからないけど、
象徴的だなあ、とおもった。
エリザベス1世の父ヘンリー8世は、一番有名な英国王かもしれない。
妃が6人変った。しかも2人を処刑している。
英国教会の設立も、ヘンリーの家庭事情であった。
愛の病に取り付かれた王さまは、愛人アンとの結婚を考えるようになる。
若い愛人と結婚したという、
高尚な宗教的理念とは関係ない理由で、離婚を認めないカトリックと大喧嘩の末、決別し、勝手に英国教会をつくり首長となって、今も続いている。
ヘンリーの愛が、つまるところ、歴史も国も変えてしまった。
彼は、梅毒に感染していた王様だった。
これも腺の病だとおもうけど、王は王を治せなかった。
いつからかは、はっきりわからない。
梅毒は、子孫に影響を与える病気だそうだが、3番目の妃のジェーンの生んだ男児は先天的梅毒だったというし、ジェーンは産後のひだちがわるくて、産後すぐになくなっている。
新大陸発見後、梅毒はあっという間に広まったけど、梅毒を持った男達が欧州に帰ってきて、あるいは世界各地にゆき、娼婦と海の男達との行為から陸地のおくまで広まった。
この当時、欧州では都市や国どうでの戦争が多かった。
ある城砦や都市が陥落する。
征服側の傭兵や兵士達のなかで、梅毒に感染している人いたとする。
陥落したら、城砦や都市は乱交状態になるので、一番きれいな女性にお行儀の悪いことをして一番きれいな女性に病気が移り、他の兵士や傭兵も、やっぱり、お行儀の悪いことを一番きれいな女性にして、梅毒菌を、仲間と共有して、そして、罹患した兵士や傭兵は、家族や愛人に移し、、、、、、
ということで、暴力も介在しながらどんどん、お行儀が悪い方法で広まったのである。
あんまりお行儀のよい広まり方ではなかった。
梅毒をビーナスの病といったらしいけど、おおくは愛の行為を媒体にして、広まっていった。衛生管理もなってなかった時代のうえに、愛は本能の一種だから、防げなかったんだろうな。
エリザベスより少し前の、イタリアルネッサンスの英雄チェーザレ・ボルジアも梅毒に罹患していた時期があった。
ローマ法王ボルジアの庶子で、スペイン系の陽気な頭のいい美男だったのに、どんどん性格が悪魔みたいになっていった。
性格が、信長に似ている。
父の法皇がなくなり、権力を失い、最後は没落するのだけど、この人は、性格がどんどん変容していった要因の一つは、潜伏していた病気のせいだとも考えられると思う。
まあ、なんでもあり、のローマ・バチカンが、彼の本拠地だったからね。
同じ時代の、有名なマントヴァ侯爵夫人の夫、マントヴァ候フランチェスコも梅毒に罹患して水銀療法を試していたらしい。水銀で抑圧する危険な方法だけど、これが当時の最新の医療だったらしい。
エリザベスのライバルだったスコットランド女王メアリの2番目の夫も梅毒に感染している。
2人の間にうまれたのが、イングランド・スコットランド統一王家の初代となるジェームズ、
この人は、先天的にかわからないけど、性格が惰弱でおかしかった。
母親がイングランドに幽閉されていたという事情もあり、母親の愛情と断絶して不安定に育ったからというのもあるけど、生まれるまえに亡くなった梅毒に罹患経験がある父親の影響かもしれない。
エリザベスの弟エドワードも、先天性の梅毒だったらしく早くに亡くなった。
ありとあらゆる快楽を許されていた特権階級の男性たちは、梅毒の温存地だったといえるかもしれない。
梅毒をビーナスの病とよんだらしいけど、美女と愛を媒体とした病は、避けられなかったのだろう。
エリザベスはそれを拒み、健康と長寿と王座を守り抜いた。
エリザベスが独身だったのは、この辺にあるような気がする。
頭のいい人だったから、政治がすきだったし、王権を夫に渡したくなかったというのもあると思う。
王女とはいえ、結婚すると、夫が王になる。
王女であっても女性は男に従わなくてはならない。
フランスの王女ジャンヌは、不実な夫に離婚され、王権を奪われてしまって、修道院に隠遁した。
当時の権勢は、夫の愛人が握っていた。
王女とはいえ、基本的に、女性の権利は弱かったのだ。
女性の王権も財産も権威も、男しだいというのはあったとおもう。
こういう事情の中、健康でいるには、自分を守るには、独身でいるのが確実だったんだろうな。
縁談は、王位についてからは降るようにあったけど、スペインのフェリペ、フランスの王子も、ことごとく断っている。
国家と結婚してますから、と言ったらしい。
以後、国内では、神と結婚した聖女達とならんで、国家と結婚したエリザベスは崇拝された。
エリザベスの父ヘンリー8世は、晩年、梅毒の症状を持ちながらも超肥満してしまった。
そして、やさしい、介護の上手な女性を妃に迎えた。
最後の王妃キャサリンである。
王族貴族達のこの病は、結局、ドイツ発症のホメオパシーによって治療された。
白血病は、遺伝病、不治の病といわれていた。
ビクトリア女王が、この病の遺伝子をもっており、ロシア帝室をはじめ彼女の数多い子孫達が婚姻関係を結んだ欧州の王族に伝播した白血病が、今日、ビクトリア系脈から消えたのも、これのおかげだと思う。
実際、英国王室のメンバーは有能なホメオパスらしい。
自分も他人も治してるんだろうな。
亡くなったクイーンマザーは、レメディーを選ぶ達人だったそうな。
ともあれ、このときの恩を今でも覚えていて、英国や欧州で新しい製薬会社や医療業界がホメオパシーを弾圧する勢力がでると、
王族貴族たちの古い権力が、対抗して守るらしい。
こういうところは@かっこいいね